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レポートの全体像②:レポートの構成

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レポートの全体像②:レポートの構成

【ステップⅡ】より体裁のとれたレポートを作ろう

パッと見たときの印象も、レポート作成において実は重要となります。
採点する側も人間、レポートの内容に対して評価するとはいえ、パッと見の印象が良くて得することはあっても損することはありません。
ならば、少しでも見栄えの良いレポートを作るべきです。

今回は、より体裁のとれた見栄えの良い論文らしい形にするためのポイントを解説します。


1. 全般的な注意
2. 具体的なポイント


1. 全般的な注意

ここで言う見栄えの良いレポートの条件は2つ。
1つは、字数や行数のバランスの良いもの。これは、極端に字数や行数、上下左右の余白を変更しなければさほど問題はないであろう。詳しくは別途解説する。
もう1つは、心理学の論文の形にあったレイアウトになっているということ。
採点する心理学の教員は、心理学系の学術論文を多く読んでおり、そのような心理学論文に準じた実験レポートを要求している。すると、心理学論文に似たレイアウトはパッと見も良いし、教員側も読みやすいと言える。

ここでは、個人的に推奨するレイアウトの例を紹介する。
ただし、ここで推奨する例はあくまで一例に過ぎず、絶対的な正解ではないことに注意してほしい。


2. 具体的なポイント

以下に、図による具体例を交えながら、ポイントを列挙する。

2.1. 見出しのフォントはゴシック体で。
 明朝体とゴシック体が混じると、ゴシック体の方が強調されているような印象を受ける。そこで、見出しは、大見出し、中見出しともにゴシック体にすることをお勧めする。また、各見出しは、更に太字にしても良い。

2.2. 本文のフォントは明朝体で。

2.3. 本文の半角英数のフォントは、Century または Arial で。
 文章量の多い本文は、明朝体の方が見やすくなる。また、本文中は結果の数量データの記述など半角英数を使用することも多い。そこは、Century または Arial を推奨する。
 Wordで文章を作成する場合、全角の明朝体で作成された文章部分も一緒にCentury または Arial にフォント指定しても、全角部分は明朝体のままになるので便利。

2.4. 大見出しの前は一行空ける

レポート全体像イメージ③


以下に、レイアウト元ファイルをつける(表紙除く)。活用してもらいたい。
ただし、見出しと本文でフォントが異なっているので、改行には気を付けること。
"ファイル入手"をクリックした先で、"レポート全体原型.docx"を入手すること。

ファイル入手







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Date: 2017.11.02 Category: 全般  Comments (0) 

目的の書き方②

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目的の書き方②

【ステップⅡ】実験の背景や研究史の書き方

今回は、目的の書き方を解説します。
ステップⅠでは、実験の目的を明確化することの重要性を述べました。
しかし、学術論文では、実験目的だけを端的に説明することはありません。何故そのような目的の実験が必要なのかを説明するため、過去の研究の背景から、当該実験の必要性を説明します。
すると、実験レポートでも、より論文らしいレポートを目指すには、実験目的だけの記述では不十分だと言えます。
実験演習で実施する実験の場合、通常心理学で典型的に行われてきた代表的な実験を実施するため、当該実験の必要性を説明するというのはいささか難しいかもしれません。
そこで、対象となる現象の説明や、過去の知見の説明をし、その流れで実際に行う実験の目的を説明するという流れを作ることよって、論文らしいレポートに仕上がります。
今回は、そのような実験レポートにおける研究の背景の書き方を解説します。


1. 書くべき内容の解説
2. 書くべき内容の具体例


1. 書くべき内容の解説

 以下では目的で書くべき内容を解説する。
 意識するべき点としては、抽象度の高い話から、低い話へと絞り込むイメージを持つこと。広い話から狭い話へと言い換えても良い。
 研究の背景を書く前に、いきなり実験目的を書くレポートが見られるが、実験目的は、目的の章の中では、最後の段落に来ると考えておくと良い。

a) 書くべき内容とその順番
・1例として、以下の4つの内容を、以下の順番で書くことを挙げる。
内容毎に段落を変えるように。

①取り扱う現象の説明
・最初に、取り扱う現象の説明をする。
・読者として大学生を対象と想定するなら、いきなりストループ効果とか幾何学的錯視などの専門的な用語を使っても、意味が通じるとは限らない。そこで、最初にそれらの用語の解説をすると良い。

②過去の知見や先行研究の説明:現象のモデルや理論など
・取り扱う現象について、どのようなことが分かっているのかや、どのような仕組みで生じるのか、どのようなモデルで説明されるのか、などを説明する。

③先行研究と実験目的とをつなぐ点:モデルや理論、過去の知見の詳細
・特に、実験の目的に直接的につながる点や、考察で取り扱う内容に関連する点を取り上げて説明する。
・②と③は、内容によっては分けずに1つとして扱っても良い。

④実験の目的と仮説
・実際に行う実験の目的と、可能ならば予測される結果として仮説を説明する。


2. 書くべき内容の具体例

<書く内容の例①:ストループ効果の実験>
・目的は、ストループ効果の確認とする。

①ストループ効果とはどのような現象か?
②ストループ効果は、なぜ生じるかの説明。文字の処理と色の処理の、処理速度や自動化について。
③モデルから説明される様々な現象の説明。日本語の場合は、漢字と仮名の違いや、年齢による違いなど。
④実験の目的。ストループ効果の確認と、予測される結果について。


<書く内容の例②:ミューラー・リヤー錯視の実験>
目的は、斜線長と錯視量の関係性の確認とする。

①ミューラー・リヤー錯視とはどのようなものか? 特に、斜線の長さや角度、内向図形と外向図形、錯視量の定義など、以降のレポート内で使用される専門用語の解説を行う。
②ミューラー・リヤー錯視に影響を与える要因の解説。
③ミューラー・リヤー錯視における、斜線長と錯視量の関係性についての過去の知見。
④実験の目的と予測される結果について。


Date: 2017.11.02 Category: 目的  Comments (0) 

図の書き方①

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図の書き方①

【ステップⅠ】最初に意識すべきこと

今回は、図の書き方の基本を解説します。
図もルールが細かく決まっていますので、幾つかの最低限のルールを守るかどうかはレポートの評価に直結しますので、ルールを守って書くように意識して下さい。
図は、Excelを用いて作成するケースが多いと思われます。すると、Excelのスキルも図の作成において大きく関係してくると考えられますが、Excelによる図の書き方の基本は別途解説します。
また、Excelの使用や手書きについて指示があるケースも考えられますので、授業での指示に従って下さい。ここで解説するルールは、作成する方法に関係なく共通するルールです。
棒グラフと折れ線グラフのいずれを使うべきかも別途解説します。

1. 図のタイトルは図の下に
2. 軸の説明を忘れずに
3. 図には通り番号を必ずつけること


1. 図のタイトルは図の下に

 図には、図の概要を説明したタイトルを必ずつける。その際には、図の下にタイトルをつけること。特にExcelで図を作成する場合、タイトルが図の上に来るので、下に移動するか、Excelでのタイトルは消して、Word上で図の下にタイトルをつけるなどするように。


2. 軸の説明を忘れずに

 縦軸と横軸の説明を忘れずに。特に単位を忘れるケースが多く見受けられるので注意すること。


3. 図には通り番号を必ずつけること

 図のタイトルは、タイトルの前に必ず通し番号をつけること。パターンとしては以下の3パターンが考えられる。
  図1、図2、図3・・・・・・
  Figure 1. Figure 2. Figure 3. ・・・・・・
  Fig.1 Fig.2 Fig.3 ・・・・・・

いずれの場合を用いるにしても、レポート全体を通してパターンを統一し、番号がつながるようにすること。


図の書き方のイメージ:触角2点弁別閾の例を元に
例①:正しい図のイメージ
図イメージ①

例②:注意事項の指摘
図イメージ②

例③:悪い例
図イメージ③

例④:悪い例の修正すべき箇所
図イメージ④


Date: 2017.11.02 Category: 結果  Comments (0) 

表の書き方①

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表の書き方①

【ステップⅠ】最初に意識すべきこと

今回は、表の書き方の基本を解説します。
表も図同様にルールが細かく決まっていますので、幾つかの最低限のルールを守るかどうかはレポートの評価に直結しますので、ルールを守って書くように意識して下さい。

1. 表のタイトルは表の上に
2. 表には通り番号を必ずつけること



1. 表のタイトルは表の上に

 表には、表の概要を説明したタイトルを必ずつける。その際には、表の上にタイトルをつけること。図のタイトルは図の下なのに対して、表は上になるので、間違いないように。

 注意:タイトルは、図は下、表は上



2. 表には通り番号を必ずつけること

 表のタイトルは、タイトルの前に必ず通し番号をつけること。パターンとしては以下の2パターンが考えられる。
  表1、表2、表3・・・・・・
  Table 1. Table 2. Table 3. ・・・・・・
  
いずれの場合を用いるにしても、レポート全体を通してパターンは統一し、番号がつながるようにすること。


表の書き方のイメージ:ストループ効果の実験を例に

例①:正しい表のイメージ
表イメージ①

例②:注意事項の指摘
表イメージ②


Date: 2017.11.02 Category: 結果  Comments (0) 

レポート作成にあたっての全般的な注意事項②

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レポート作成にあたっての全般的な注意事項②

【ステップⅡ】より論文らしいレポート作成のために

ここでは、レポートを書く際に、レポート全体を通して注意しておきたいことを解説します。
特に、1~2度レポートを作成し、徐々に慣れてきた段階でより意識して欲しい点をまとめます。


1. 誰に読んでもらうつもりで書くべきか:読み手の想定
2. 同じ意味の用語はレポート内で統一する
3. 分かりやすい文章、表現を心がけること
4. 誤字・脱字はチェック。特に変換ミスはなくそうう



1. 誰に読んでもらうつもりで書くべきか:読み手の想定

 文章を書く時の一つの方法に、読者を想定することが挙げられる。読者を想定することによって、表現の仕方や言葉の選び方など判断の基準にもなる。心理学実験レポートを各上でも、読者を想定することは重要である。

 では、心理学実験レポートの場合、誰を想定するべきか?

 通常、実験レポートの場合、担当の教員以外が目にすることはありえない。TA(補助の大学院生など)がついている実習の場合はTAの大学院生が目にするケースも考えられるが、これは教員サイドとここでは判断する。
 では、大学の教員を想定すれば良いか? 答えは否である。

 心理学の実験レポートは、その書き方のルールとして心理学の学術論文の書き方が元にある。すると、心理学の学術論文において想定される読者が、心理学実験レポートでも想定されるべきである。

 学術論文は最新の研究結果が報告されているものであるが、大学の教員などの研究者のみが読むとは限らない。卒業論文に取りかかっている大学生は、自分の研究テーマに関係する論文を数多く読むことになるだろう。あるいは、ゼミ内の発表や論文購読に関する授業の中で、特定のテーマの論文を読んだり、その要約をまとめたりすることも大学生であれば充分に考えられる。つまり、少なくとも、心理学を専門的に学ぼうとしている学部学生であれば、心理学の学術論文を読む機会は想定内である。

 このことから、心理学の実験レポートを書く際にも、心理学を勉強している学部の2~3年生あたりを想定するのを推奨する。4年生という意見も考えられるが、もう少し下の学年からでも十分と考える。

 実験演習を受講している学生としては、そのテーマの実験課題をまだ受講していない友達にも分かるように、と考える丁度良いだろう。


2. 同じ意味の用語はレポート内で統一する

 同ことを意味しているのに、複数の用語が使われていると、当然読み手にとっては大変わかりにくいレポートになる。
 具体的な例としては、ミューラー・リヤー錯視の実験であれば、錯視図形の斜線部分の名称などが最たるものであろう。ある時は斜線と呼び、同じレポート内の別の個所では鋏辺や矢羽と表現する。このような呼び方が混在していると、それだけ混乱することになる。これは、レポート作成時には避けなければならない。
 他にも、実験内容に即して○○群××群と言いつつ、別の個所では統制群と実験群と言う。このようなケースも気を付けるべきである。
 必ず、1つの意味は1つの用語で統一すること。


3. 分かりやすい文章、表現を心がけること

 学術論文であるという意識から、堅苦しい表現や小難しい文章を意識しがちになるケースが良くある。ここで勘違いしないほしいことは、科学的な学術論文というものは、決して難解なものではないということである。むしろ、表現は平易で分かりやすく書かれているものほど良い論文と言える。
 学術論文が難しいのは、その専門性に原因があり、どうしても専門的な用語が多くなってしまう。そのため、専門用語を理解していないと論文そのものの内容が理解できなくなってしまうので、結果として論文の総体としては難解なものになってしまう。しかし、表現そのものは実は簡単なものであると思ってほしい。
 実験レポートは詩や小説などのように自分を表現する場ではない。つまり、単純でわかりやすい表現の繰り返しがむしろ求められると言える。文章を書く時は、表現の仕方は難しく考えなくてよいという心構えで取り組んでもらいたい。


4. 誤字・脱字はチェック。特に変換ミスはなくそう

 誤字・脱字は、当然レポートにおいてマイナス評価のポイントになる。
 1つ1つは大きな減点にはならないだろうが、数が多い場合は結果的に馬鹿にならないケースもあるし、内容のキーワードにあたる重要な単語のミスは、印象がかなり悪くなる。

 また、誤字・脱字、変換ミスは、レポートを作成しているPC上では気付きにくい。
 印刷した後に、必ず誤字・脱字のチェックをし、紙がもったいないなどとは言わずに、修正したものを印刷し提出するように。

 特に、ワープロで文章を作成していると、変換ミスはある程度つきものである。
 よくあるミスは、ワープロ上で変換機能などを利用して、修正すると良いだろう。

<良く見かける変換ミス>
  ○ 実験群  × 実験郡 × 実験軍
  ○ t検定  × T検定
  ○ 自律訓練法  × 自立訓練法
  


Date: 2017.11.02 Category: 全般  Comments (0) 
プロフィール

Author:ALJDN
専門は実験系心理学。
複数の大学で心理学実験の演習を担当。

初めてレポートを書く時はステップⅠを、1~2度経験してレポート作成の基礎が習得されてきたらステップⅡを確認することをお勧めします。

広く拡散して頂けると幸いです。

更に解説して欲しいポイントなど、ご要望があればお願いします。追加解説していく予定です。

その他、ご意見やご要望、あるいは実際のレポートにおける様々な実例など、ブログの充実に役立つ情報をお待ちしております。

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