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文献の書き方①

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文献の書き方①

【ステップⅠ】文献リストの書き方のルール・初歩

今回は、文献リストの書き方を解説します。
レポートでは、最後の章に引用文献(または場合によっては参考文献)をリストアップします。
これも書き方のルールが明確になっていますので、ルールを守るかどうかが評価の大きなポイントになってきます。
引用文献と参考文献の違いについては、コラムにて別途解説しますので、レポート作成時にどちらを書くかは授業での指示に従って下さい。


1. 文献の情報の書き方
2. 文献リストはアルファベット順に


1. 文献の情報の書き方

 日本語の文献の情報は、以下のルールで書く。英語の文献については別途解説する。
 共通するルールとして、以下の点が挙げられる。
・著者は姓、名の順でフルネーム書き、複数名の場合は中黒(・)でつなぐ。
・著者名は一般にスペースを空けないが、姓と名の区別が分かりにくい場合のみ1字空ける。
・出版年は、().で囲む。()の後の.(半角ピリオド)を忘れないように。ただし、出版年については().をつけないケースもある。

a) 著書の場合
・①著者名、②出版年、③本のタイトル、④出版社、の順で書く。

<書き方の例①:著書>
文献の書き方①


b) 学術論文の場合
・①著者名、②出版年、③論文タイトル、④掲載雑誌、⑤巻号、⑥掲載ページ、の順で書く。

<書き方の例②:学術論文>
文献の書き方②


c) 編集書・監修書の場合
・①編集者・監修者(後に()で編集、監修、編著などをつける)、②出版年、③タイトル、④出版社、の順で書く。

<書き方の例③:編集書・監修書>
文献の書き方③


d) 編集書の特定の章場合
①著者名、②出版年、③章のタイトル、④編集者名、⑤本のタイトル、⑥出版社、⑦掲載ページ、の順で書く。

<書き方の例④:編集書内の章>
文献の書き方④


e) 翻訳書の場合
①著者名、②翻訳者(後に()で訳とつける)、③出版年、④タイトル、⑤出版社、の順で書く。

<書き方の例⑤:翻訳書>
文献の書き方⑤


2. 文献リストはアルファベット順に

 複数の文献を挙げる場合、文献のタイプ(上記のa)からe))に関わらず全て同じ文献の章に掲載する。その際、以下のルールに従うこと。

・文献の順番は、最初に来ている人の名前(第一著者または第一編者)の姓をアルファベット順に並べること。

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Date: 2017.04.28 Category: 文献リスト  Comments (0) 

考察の書き方①

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考察の書き方①

【ステップⅠ】最初に意識すべきこと

今回は、考察の書き方の初歩を解説します。
方法や結果は、ある程度書くべき内容や型が決まっていて、ルールを覚えてそれに従えば、必然的にそれなりのレポートに仕上がるとも言えます。
一方考察は、実験結果が予想や仮説通りになったか否かでも書く内容が変わってくるなど、何をどう書けば良いのかが、一番困る部分でもあります。
初めて書く実験レポートにおいて、仮説が支持された場合、されなかった場合、両方を想定して、何をどのように書けば良いのかを解説します。


1. 注意すべき諸事項
2. 書くべき内容と順番



1. 注意すべき諸事項

 最初に、初期のレポートによく見られがちな注意事項をまとめる。

a) 考察は、個人的な感想を書く場所ではない。
・実験を実施しての感想や、レポートを書く際の感想、あるいはそれらを通して何を学んだかなどが書かれるケースが見られるが、そのようなことは書かない。
<書くべきでない悪い例>
 実験の実施は大変緊張した。
 データの整理は大変であったが、実験自体はとても楽しかった。
 この実験を通して、実験レポートの書き方を学べてとても有意義であった。
 次はもっとしっかりとやりたい。
 実験がうまくいってホッとした。
 などなど。

b) 話し言葉は使わず、論文らしい表現を心掛ける。
・実験レポートだからと言って、堅苦しい文章や表現をしなければと構えるのもマイナスだが、しかし話し言葉のような文章に相応しくない表現はしないように。

c) 主観的な表現はしない。
・実験レポートの科学論文に準じて書くことが要求されるため、主観的な表現はさけなければならない。考察では特に見受けられるので、注意する。
<書くべきでない悪い例>
 残念ながら有意差は見られなかったが・・・・・・
   ⇒ 差が出た、出なかったは客観的事実として受け止める。残念もくそもない。
 かなり大きな差がみられた。
   ⇒ かなり、わずかな、とてもなど主観的で曖昧な表現は避けるように。
 ~という気がする。
   ⇒ ~と思われる。~と考えられる。~である。などとする。


2. 書くべき内容と順番

・初期の段階では、以下のような内容と順番を意識した考察を書くと良い。

a) 考察の冒頭で、目的に対する解答を明確に。
・考察の最初で、目的に対する解答を明確化すること。
・例えば、ストループ効果の実験であれば、”ストループ効果は確認された or 確認されなかった”とか、転移を確認する実験であれば、”転移は確認された or 確認されなかった”という点を明確にする。
・その際に、目的に対する解答の根拠となる部分は、簡潔にすること。これは、結果と内容が重複してくるので、重複を避け、重要な部分のみを記載すること。検定の詳細な結果や具体的な平均値などは当然記載しない。

<書き方の例>
例①:○○群と××群の間に差が認められたことから、△△△の効果は確認されたと言える。これは、仮説を支持する結果であり、・・・・・・
例②:○○○の効果に有意差は認められず、仮説は支持されなかった。一方、×××の効果は・・・・・・


b) 得られた結果の一般化や一般的な知見と絡めた議論。

・結果で差がみられた場合によくありがちなのが、「差がありました」で話が終わってしまうことである。その後に、「だから何?」につながっていかない。
・実験演習で用意されている実験は、古典的な実験が多く、改めて授業内の実験によって何か新しい事が分かるということはない。すると、実験結果の解釈や意味づけ、一般化と言われても、何もしようがないのも確かである。
・そこで、初期の実験レポートにおいては、実験のテーマ全般に渡って、その分野の実験の意義や、扱っている題材と日常との接点などを考察することをお勧めする。
<具体例>
 例①:ミューラー・リヤー錯視の実験
 日常のなかにあるミューラー・リヤー錯視の例や、もう少し広く錯視研究のもつ意味などを考察する。
 例②:鏡映描写を用いた転移の実験
 知覚運動学習における転移の日常例や日常的な場面での意義などについて考察する。


c) 実験の問題点の指摘と改善方法、今後の課題など。
・実験を行った際、様々な問題点や改善点に気付くと考えられる。これは、実験計画そのものに含まれる問題点もあれば、実施上の不注意なども有り得る。
・このような問題点は、それによって結果が変わってくる可能性も考えられるため、問題点の指摘などを考察で行うべきである。
・その際には、ただ問題点を指摘するだけでなく、何故問題なのか、どのように改善すべきか、問題点をクリアすれば結果がどう変わることが期待されるのかなど、結果の解釈や一般化という点とも絡めて論じると良い。



Date: 2017.04.28 Category: 考察  Comments (0) 

結果の書き方①

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結果の書き方①

【ステップⅠ】最初に意識すべきこと

今回は、結果の書き方を解説します。
結果では、統計的な処理や図の作成、更には統計的検定なども要求され、作業量も多く大変な章と言えましょう。
まずは、最低限守るべきルールを確認し、とりあえずの体裁を保てることを目指します。
図の書き方表の書き方、t検定などの統計的検定の方法と記載の仕方は、別途解説します。

1. 結果も全て過去形で
2. 結果で書くべくこと:結果も文章で、図や表を貼り付けるだけは不可
3. 図と表は適切に

1. 結果も全て過去形で

 方法は全て過去形で書くことが要求される。この時制の問題は、結果でも同様となる。結果では、既に行われた実験の結果をまとめたことが報告される。そのため、「~のような結果になった」と過去形で記述される



2. 結果で書くべくこと:結果も文章で、図や表を貼り付けるだけは不可

 結果で良く見られる悪いレポートの例に、図や表を貼り付けただけで終わりというものがある。これは絶対にやってはいけない。既に述べた通り、実験レポートは実験を報告する文書であるので、文章による記述が基本となる。図や表は、文章のみでは伝わりにくい点を分かりやすく伝えるための補足であると考えるべきである。そのため、適切な文章による結果の説明が必須となる。
 すると、結果ではどのような書くべきかが問題となる。ここでは、以下の3点をこの順番で書くことを推奨する。

① 基本的統計量の説明と図や表への言及
② 得られた結果の細かい解説
③ 統計的検定の結果の記述


① 基本的統計量の説明と図や表への言及
 最初に、計算した平均値や標準偏差について説明し、それらがどの図や表にまとめられているかを説明する。注意すべき点としては、以下の通り。
a) 平均値などの計算過程(計算式や使用した統計ソフトなど)の説明は不要。
・「○○○について平均値と標準偏差」を算出したでOK。
・平均や標準偏差は、一般的に用いられる指標であり、特別な計算式を用いられる訳ではないので、計算式を挙げて、「以下の式に従って計算した。」などの表記は不要。
・「Excelの関数機能を用いて計算した。」などの使用ソフトについても記載する必要はない。統計ソフトや計算に使用した機器が異なっても、元のデータが同じであれば同じ計算結果になるはずなので、特殊な機材を用いた場合などの除いては、特に記載する必要はない。
b) ローデータは不要
・元のデータ(実験参加者毎の全員のデータなど)は、結果の章では必要ない。もし付けるのであれば、レポートの巻末に添付資料とするので充分。平均値など、ある程度の処理をした後のデータのみを扱うので良い。

<書き方の例>ミューラー・リヤー錯視を例に
例①:
 実験条件毎に錯視量の平均値と標準偏差を算出して、図1に示した。
例②:
 図1は、錯視量の平均値と標準偏差を斜線長毎に示したものである。
例③:
 実験条件毎に平均錯視量と標準偏差を算出した(図1)。


② 得られた結果の細かい解説
 次に、図や表で示した平均値や標準偏差について、細かい説明をする。図に示したと言って終わりで、中身を見てくれでは駄目で、文章で結果の重要な点を細かく説明する必要がある。実験演習レベルの場合、それほど多くの指標を取っていることはないと思われるので、計算した平均値を全て幾つであったかを文章中で説明するくらいで良い。
 注意すべき点は以下の通り。
a) 単位は忘れずに。
・平均値の説明で、単位が抜けているケースが見受けられるので、忘れないように。


③ 統計的検定の結果の記述
 ②で得られた平均値間の比較において、条件間に数値上の差があったとしても、それが統計的に意味のある差なのか、誤差によってもたらされた偶然によるものなのかは、数値を見ただけでは分からない。そこで、差の吟味をするために、統計的検定が要求される。計算方法や書き方は別途解説する。
 時折見受けられる悪い例として、結果でいきなり分散分析など統計的検定を説明するケースがある。結果の整理において、統計的検定は学生にとって大変な過程であり、最初にその点を持ってくる気持ちも分からなくはないが。読み手の立場に立てば、いきなり「分散分析を行ったところ、・・・」と統計的検定の話が来ても、何のことだかわからない。上記の①⇒②⇒③の流れであると、統計的検定においてどこの比較を行っているのかがわかりやすくなる。


3. 図と表は適切に
 図と表は、それぞれ書き方のルールがある。このルールを守ることが、結果を適切に書く初歩としても重要になる。それぞれの書き方のルールは別途解説する。

Date: 2017.04.28 Category: 結果  Comments (0) 

方法の書き方①

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方法の書き方①

【ステップⅠ】最初に意識すべきこと

今回は、方法の書き方を解説します。
方法を書くにあたって、必ず念頭に置いてほしいことが1つあります。
それは、「追試可能性の保証」ということ。
追試可能性は、再現可能性とも言います。
そのレポートを読んだだけで、同じ実験が再現できること、そのために必要な情報が記載されているということを言います。

同じ実験が実施できるように、必要な情報は漏らさずに書くことを意識して、方法を書いて下さい。

1. 方法は全て過去形で
2. 適切に項目分けをして
3. 箇条書きは不可、必ず文章で


1. 方法は全て過去形で

 実験レポートは、既に行われた実験の報告である。そのため、方法は「このように行いました」ということを記述する章なので、当然全て過去形になる
 ここで注意したいのが、教科書や配布資料では現在形で書かれているということ。教科書では、「このように実験をしましょう」という教材であるので、当然現在形となる。
 学生が実験レポートを作成する場合、教科書やテーマ毎に配布された資料を参考に書くであろう。その際、参考元が現在形であるため、レポートもそのまま現在形にしてしまうケースが良く見られるが、必ず全て過去形に直すこと。



2. 適切に項目分けをして

 全体の構成については別途解説した通りである。必ず、項目を中見出しとして使用し、その項目内を文章で説明するように。方法の中の項目の種類や順番は、多少変わってくるケースもあるので、授業内での指示に従うこと



3. 箇条書きは不可、必ず文章で

 方法の各項目では、箇条書きで記載されるレポートが良く見られる。実験レポートは、実験を報告する文書なので、本文中に箇条書きは認められない必ず文章で記述すること。

<悪い例>
実験日時:10月11日(水)~10月18日(水)。
<修正後の例>
実験日時
 本実験は、10月11日(水)から10月18日(水)にかけて実施された。

<悪い例>
実験材料
 鏡映描写装置、ストップウォッチ、星型の図形。
<修正後の例>
実験材料
 ㈱○○○社の鏡映描写装置と、ストップウォッチ、図1に示した星型の図形を用いた。


Date: 2017.04.28 Category: 方法  Comments (0) 

レポートの全体像①:レポートの構成

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レポートの全体像①:レポートの構成

【ステップⅠ】レポートの構成を守ろう

今回は、レポート全体の構成について解説します。
構成を守ることは、レポート作成の第一歩と言えますので、特に初めてレポートを書く際には、まずは全体の構成を覚えて下さい。

1. 全体の構成
2. 方法の中の構成
3. 出来上がりのイメージ


1. 全体の構成

心理学の実験レポートは最低限以下の5つの章から構成される。

1. 目的 2. 方法 3. 結果 4. 考察 5. 引用文献

これらの5つの項目は、レポートにおける大きな見出しとして使用される。
この5つの他に、結論や要約といった章が要求されることもあるが、省略されることもある。しかし、この5つのいずれかが省略されることはない。
引用文献については、参考文献とされる場合もある。これは、文献の書き方を参照されたい。


2. 方法の中の構成

方法は、更にその中で幾つかの項目に分けて記述される。
その際の項目の例としては、以下のようなものがある。
1. 実験参加者 2. 実験状況 3. 実験材料・装置 4. 手続き

方法の中の項目は、レポート全体の5つの章ほど固定的なものではなく、レポートや論文によって多少変わることもある。詳細は、方法の書き方を参照のこと。


3. 出来上がりのイメージ

出来上がりのイメージとしては、以下のようになる。

イメージ①:―――は文章に該当する。
レポート全体像イメージ①


イメージ②:
レポート全体像イメージ②

Date: 2017.04.28 Category: 全般  Comments (0) 
プロフィール

Author:ALJDN
専門は実験系心理学。
複数の大学で心理学実験の演習を担当。

初めてレポートを書く時はステップⅠを、1~2度経験してレポート作成の基礎が習得されてきたらステップⅡを確認することをお勧めします。

広く拡散して頂けると幸いです。

更に解説して欲しいポイントなど、ご要望があればお願いします。追加解説していく予定です。

その他、ご意見やご要望、あるいは実際のレポートにおける様々な実例など、ブログの充実に役立つ情報をお待ちしております。

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